くじによって選ばれた今日の旧約聖書のことば
申命記6章5節
心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くしてあなたの神、主を愛しなさい。
旧約聖書に応じて選ばれた今日の新約聖書のことば
ローマの信徒への手紙13章10節
愛は隣人に悪を行いません。だから、愛は律法を全うするものです。
『聖書 聖書協会共同訳』より引用
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皆さん、おはようございます。
今週も、そして今月も最終日を迎えました。教会の暦も今年最終日。明日からは主の御降誕を待ち望むアドヴェントがやってきます。そのような一日をどのように過ごすことができるか。今日のローズンゲンに示された聖句は「愛」が共通する言葉でした。あらためてそのことを黙想したいと思います。
昨日の黙想でも触れましたが、ある日律法の専門家がイエスに対して、律法のなかで最も重要な戒めは何ですかと尋ねた時、イエスは「神を愛し隣人を愛することである」と返答されました。それだけ愛という言葉が、聖書全体を貫く主要テーマであることが理解できるわけです。神と私たちの関係性、神を介する私たちの関係性のすべてを物語るものであると言っても間違いありません。
ただし、それはあくまで「神が私たちに示されている愛」のことを指します。自分の利益を差し置いてでも愛する者のために尽くされる愛のことです。自分自身の欲求を充足させるための愛でなければ、表面的に仲良くしていればそれで済むような愛でもありません。私たちが愛について考える時、また愛し合うということについて考える時、さて、今自分自身が考えている愛とはどのような種類のものなのだろうかということを考え、聖書の言葉に照らし合わせながら問い続けていきたいのです。
ですから、今日の聖書の言葉にもあるように、心と魂と力を尽くして私たちの神を愛するというのは、神がご自分の心と魂と力を尽くして私たちにご自分の道を指し示そうといていることへの私たちの応答なわけです。私たちのことを本当に大切に思ってくださる神が、真剣にご自分の言葉を差し出してくださっているのです。その言葉を受け取り、神の愛を理解するところにこそ、はじめて神が愛してくださっている私たちの隣人への接し方というものをも知ることができるのだと私は思うし、心から願いたいのです。
今日一日の歩みのなかで、そのような愛のかたちを示してくださる神が、私たちを守り、祝福してくださいますように。心からお祈りします。