くじによって選ばれた今日の旧約聖書のことば
イザヤ書45章15節
イスラエルの神、救い主よ
まことに、あなたはご自分を隠される神。
旧約聖書に応じて選ばれた今日の新約聖書のことば
エフェソの信徒への手紙3章8~9節
この恵みは、すべての聖なる者のうちで最も小さな者である私に与えられました。キリストの計り知れない富を異邦人に告げ知らせ、すべてのものを造られた神の内に永遠の昔から隠されていた秘義の計画がどのようなものであるかを、すべての人に明らかにするためです。
『聖書 聖書協会共同訳』より引用
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皆さん、おはようございます。
今日のローズンゲンに示されたふたつの聖句に共通するテーマは「隠されたもの=秘儀」であると私は受け止めました。そのことについて黙想を深めたいと思います。
この秘儀という言葉、新約聖書の原語では「ミュステリオン(μυστήριον)」という単語が用いらています。英語の「ミステリー」の語源となった言葉です。つまり、神のご計画はまさにミステリーであるということを、このミュステリオンという言葉は表していると言えるでしょう。
ミステリーとは、不思議な、不可解なという意味があります。人間の知識でははかり知ることのできない物事、それがミステリーと言えるでしょう。そして、この言葉が「神秘」と訳されることもあるように、いわゆる神の領域でなされることをも示していることを考えれば、私たちの限界ある常識の世界ではないところに、私たちの神が存分に働かれるスペースがあるということをも示しているのだと私は思います。
神は、ご自分の計画が明らかにされるそのときまで、それを隠しておられる方です。しかし、隠しまくって私たちにまったく知らせる訳でもありません。そのヒントとなる出来事を、神は「黙示」のかたちをもって預言者を通して与え続けて来られました。私たちはそれを「神の言葉」もって知ることが大いに許されているのです。
なぜ私たちが神の言葉をいただくことが大切なのかと言えば、神の計画の全容を知らなかったとしても、その周辺にある数々の言葉を通して、おぼろげながらでもそれをイメージすることができるからです。このイメージに欠かせないのは、神の言葉とともに働く聖霊の助けと言えるでしょう。聖霊そのものも具体的に目に見えるわけではありません。しかし、それは事象として私たちに示されるときに、聖霊のもたらす果実として御言葉の隠された意味というものを知ることができるのでしょう。
ですから、今日も私の一日に与えられるミステリーのなかで、そこに豊かに働いてくださる神がともにおられることを、御言葉と聖霊の両輪によって知らされて、その両輪をもって歩んで行きたいと願わされました。そのようなところにこそ、私たちに与えられたキリストの富があふれんばかりにありますように。皆さんの一日がそのような時でありますようにお祈りします。
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