イザヤ書41章10節
恐れるな、私があなたと共にいる。
たじろぐな、私があなたの神である。
旧約聖書に応じて選ばれた本日の新約聖書のことば
マタイによる福音書21章15節
神殿の境内で子どもたちが叫んだ。「ダビデの子にホサナ」
『聖書 聖書協会共同訳』より引用・利用
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皆さん、おはようございます。
昨日は、待降節(アドヴェント)の最初の日曜日を迎えることができました。皆さんの教会でも、アドヴェントクランツに1本目のろうそくが灯されたと思います。それを見るだけで、何となく待ち遠しい気持ちが呼び起こされたのではないでしょうか。かく言う私も点灯したときに「ああ、クリスマスが近づいてきたなあ」という実感がわいてきました。この期節、なんとなく世の中があわただしいなかにあっても、静かに、また心弾ませながら、この時を過ごしてまいりたいと思う一日でした。ぐっすり休んで、少し遅めに起きて朝を迎えることができました。
今日の聖書の言葉で、私はあらためて「ホサナ」という言葉に注目したいと思いました。イエスが十字架につけられる数日前に、イスラエルの都エルサレムの城門に入ったときに、民がこぞって「ホサナ」と叫びました。大人から、その大人たちを見ていた子どもたちまで「ホサナ、ホサナ!」と叫んだのです。
ホサナとは「救ってください」という意味です。イエスを私たちの王として君臨してくださる、そんな期待と願いを込めて、人々はこの言葉を歓声とともに口にしたことでしょう。もし、私たちを平和のうちに治めてくださるならば、私たちはこの暗闇にも似た世界から、どれだけ解放され、そして幸せに生きることができるだろうか。民たちはそう思ったことでしょう。それはまるで、ろうそくのともし火が少しずつ灯されることによって、明るさがますます私の心に、そして世の中に広がっていく。そんな期待であったに違いないと私は思うのです。
闇の中にいることは、私たちに恐れを起こさせます。その恐れのなかで、たじろいでしまうのです。歩む方向すら知ることができないからです。その場で地団駄を踏むしかないような状況で、しかし、神は私たちとともにいると、イエスが私たちのもとに現れるずっと昔から、預言者たちを通して語り継がれてきたのでした。今日の旧約聖書の言葉であるイザヤ書でも、神は私たちとともにいるという約束が、希望の言葉として語り継がれてきたのでした。
私たちを救ってください!というホサナという嘆願の言葉が、今、私たちのもとにあらためて輝き始めた。そんな思いを、昨日のアドヴェント最初の日曜日で経験したことと掛け合わせながら、今週のウィークデイを過ごしていきたい。そんなことを願わされたのでした。
皆さんの一週間にも、1本のろうそくに光るともし火がともにありますように。お祈りいたします。
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