18/10/2023

2023.10.18(水)#日々の聖句 #ローズンゲン 聖書のことば

くじによって選ばれた本日の旧約聖書のことば
詩編140編13節
私は知っている
主が苦しむ人の訴えを取り上げ
貧しい人のために裁きを行うことを。

旧約聖書に応じて選ばれた本日の新約聖書のことば
ルカによる福音書6章20節
貧しい人々は、幸いである
神の国はあなたがたのものである。
『聖書 聖書協会共同訳』より引用・利用

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皆さん、おはようございます。
昨日もまた、黙想を掲載することができませんでした。月曜日から、カルト宗教問題の研修会のために、一泊で出かけておりました。研修会では、多くの気づきを得る機会となり、また、カルト問題対策の最前線で活動しておられる方々との良き交流の機会ともなりました。私も、常に学び続けることによって、ひと所にとどまり固着することなく、謙虚な心をもってこの問題に向き合いたいと心から願わされました。
 
さて、今日のローズンゲンに示されたふたつの言葉から、私は「貧しさ」という共通する言葉に注目したいと思いました。どちらの聖句とも、あらゆる貧しさに対して、神が解決の道を与えてくださること、そして貧しくされているという現実に、神は幸いを与えてくださるというメッセージが語られています。
 
この場合の貧しさというのは、何も経済的なことだけを指しているのではないと私は思います。もちろん、経済的・物質的な貧しさはとても分かりやすいものであると思いますが、それだけではない、私たち人間が、人間として健やかに生きることができるために必要な人権であるとか尊厳、健康、そういうものが損なわれ、時には奪われてしまうような状況のすべてを、私たちは「貧しさ」という言葉をもって明らかにすることができるのだと感じます。
 
旧統一協会に対する解散請求命令申し立てを、先日政府が行いました。解散命令が出るか否かは、司法の判断にお任せすることとなったわけですが、それに対する旧統一協会側の記者会見が先日行われて、協会側の反論が縷々述べられたのを、多くの方々が報道を通してご覧になられたのではないかと思います。
 
私は記者会見を観て思ったことは、自分たちの正当性を訴えることに終始する会見だったという印象でしたが、これまで、献金をはじめとする多くの人権と尊厳を奪い取られてきた人々の証言というものを、どのように協会側は考えているのだろうかということへの、強い疑念というものを持たずにはいられませんでした。まさに「貧しくさせられている現実」というものが、旧統一協会という団体とその教えによって経験した、実に多くの方々がおられることを、私たちは看過することができない。そう思ったのです。
 
今日の聖書の言葉は、そのような現実に対して、貧しくさせ続けられている方々が、そのままで良いのか、いや、私たちの神は、貧しいものを貧しくさせ続ける御方では決してないのだという強いメッセージが私たちに伝えられているような気がしてならないのです。貧しくされることによって、本当に貧しくされている人にこそ、人間の勝手な解釈によってゆがめられている神の実像が取り払われて、その人がその人らしく幸福に生きておられるために、神が働いてくださる。これを希望として生き、この希望に忠実でありたいとの私たちの決意というものを新たにするように促されているのだと、私は受け止めたのです。
 
あらゆる人間の利己的な働きによって貧しくさせられている人たちは、神によってすでに幸いにさせられているのだというイエスの言葉に、私たちの生き方というものを沿わせつつ生きていきたいという願いをあらためて思わされました。
 
そういう幸いというものが、今日も私たちのあいだで神から与えられるものをもって芽生えさせ、その芽生えを喜ぶ者でありますように。お祈りいたします。

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