04/03/2023

2023.3.4(土)#日々の聖句 #ローズンゲン 聖書のことば

くじによって選ばれた本日の旧約聖書のことば
詩編12編7節
主の仰せこそ清い仰せ。
土の炉で精錬され、七度純化された銀。
 
旧約聖書に応じて選ばれた本日の新約聖書のことば
ヨハネによる福音書6章63節
私があなたがたに話した言葉は霊であり、命である。
『聖書 聖書協会共同訳』より引用・利用

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四旬節(レント)10日目を迎えました。はやいもので、もう四旬節の4分の1を迎えたことになります。明日はレント2回目の日曜日。その備えの一日として、本日の聖書の言葉に心を傾けていきたいと思いました。
 
本日の聖書の言葉に「土の炉で精錬され、七度純化された銀」というものがあります。銀の精錬方法など今まで知ることがありませんでしたので、少し調べてみるととても面白い方法で純化するということが分かりました。すでにご存知の方もおられるかと思いますが、最初に銀の入った鉱石を鉛とともに溶解して、のちに鉛の部分を灰などに吸着させることによって、純粋な銀を取り出すという方法なのだそうです。それを7回も繰り返すならば純度はさらに増すということを、神の言葉の純粋性のたとえとして述べています。
 
私は、土の炉を私たちの日常生活というふうに受け止めました。金属を溶かすためのるつぼはまさに「土の器」と呼べるものです。私たちは神によって土から形づくられることによって、神の命の息が吹き込まれることで、生きる人間となったというのが聖書の伝えるメッセージです。その器のなかで、神の仰せ、つまり神の言葉がさまざまな不純物ともに溶かされて、繰り返し精錬されることによって、純粋な銀、純粋な神の言葉のエッセンスを取り出すことができるというのです。
 
神の言葉はそれだけで力があるというのは、私たちの信仰かもしれません。しかし、言葉そのものに超能力や神通力というものがあるわけではありません。この世のさまざまな雑踏のなかでもまれて生きる私たちが、さまざまな不純物を抱えながら歩もうとするときに、神の言葉が私たちの心に投入されて、火によって溶かされ、さまざまなものが一緒に溶かされていくなかで、本当に大切なものが何かを識別して、神の言葉が与える恵みとか幸いというものに気づかされるときに、初めて神の言葉が私にとっての命の言葉になるのだと。そのように感じさせられたのです。
 
それを繰り返し、繰り返し自分のなかに採り入れ、溶解を繰り返して、神の言葉がいかに純粋な美しさを私にもたらすものなのかということを確かめることが可能とさせられる。だからこそ、ほんのひと言の聖書の言葉でいいから、こうして日々神の言葉に親しむということが大切なのだと思わされたのです。
 
ローズンゲンの言葉は、膨大な情報量の聖書一冊に比べたら、本当に微々たる豆粒にも満たないものです。不純物に満ちあふれたほんの少しの銀成分のようなものでしょう。しかし、私という土の器の中で溶解し、繰り返し精錬することで、神の与える美しいメッセージを見い出すことができるのであれば、ほんのひと言でも、それは珠玉の言葉なのだと思うと、とても嬉しくなってきます。
 
そのような言葉を、本日も与えられたことに感謝しつつ、一日を歩んでまいりたいと心から願います。どうか皆さんの一日も、神の言葉が与えるうるわしさがあふれるときとなりますように。お祈りいたします。

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