05/01/2023

2023.1.5(木) #日々の聖句 #ローズンゲン 聖書のことば

くじによって選ばれた本日の旧約聖書のことば
詩編71編17節
神よ、若い時からあなたが教えてくださったので
今に至るまで私は奇しき業を語ってきました。
 
旧約聖書に応じて選ばれた本日の新約聖書のことば
ルカによる福音書2章29~31節
シメオンは言った。
「主よ、今こそあなたはお言葉どおり
 この僕を安らかに去らせてくださいます。
 私はこの目であなたの救いを見たからです。
 万民の前に備えられた救いを。」
『聖書 聖書協会共同訳』より引用・利用

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人生の最晩年に差し掛かったとき、神とともに人生を歩んできたひとりの老人に、これまで言われてきた神のお告げが実現する時がやってきました。救い主を見るまで、あなたは死ぬことがないというお告げです。そして、今や老人は、やがて救い主となる赤ちゃんを抱きあげて、神を賛美しました。
 
本日の新約聖書の言葉に示されているのは、シメオンという老人が救い主イエスと出会ったときの物語です。神が与えてくださる慰めを、シメオンはずっと待ち望んでいました。長い人生のなかで、おそらくさまざまな経験をしたであろうシメオンを、神は最終的に平安な場へと導いてくださいました。シメオンは神を賛美します。この私を、あなたは平安のうちにこの世から去らせてくださいますと。
 
人生の最終目的は、老年の平和である。
日々の聖句の原著であるDie Losungenに掲げられた本日の「第三のテキスト」は、チェコ出身の教育学者であったヤン・コメンスキーによって語られた言葉でした。コメンスキーは後にローズンゲン運動を始めるヘルンフート兄弟団に大きな影響を与えた人物とされており、本人も数奇な人生のなかで迫害を逃れ、チェコからドイツ、そしてオランダへと渡って、神とともに歩んだ生涯を送りました。まさに、コメンスキーによる言葉は、自分自身の人生が神から守られ続けてきた、その平和について語っているようにも見えてきます。
 
老年における平和。シメオンの言葉からも分かるのは、この平和を与えてくださるのは他ならぬ神なのだと。私はまだ老年の域に達しているわけではありませんので、自分の経験としてこのことを語ることはできませんが、教会の場でお年を重ねられた方々に出会うときに、とても穏やかに接してくださる姿に出会っては、このような年の重ね方をしたいものだと憧れることがしばしばあります。神がその方々の人生に平和を与え続けてくださっているからなのだと、心から思わされるからです。
 
それは、本日の旧約聖書における詩人の賛美からも聴くことができます。詩人は若い頃から、いや母親の胎内にいるときから、神の言葉を聴き続けてきたと告白して、だからこそ、その人生の数々の場面で出会った、神の不思議な業を語ることができるのだと。それは、これからの人生で、どんなに苦しいことが私を襲ったとしても、私は神の不思議な業を今後も自分の希望とすることができるのだと。
 
今日という一日もまた、自分の人生をつくり上げる大切な時間であり、その時間を神が私のうちに働いて、平和への砦をつくり上げるためのレンガを積み上げてくださるのだと。そんな一日になることを願いつつ、歩んでまいりたいと心から願わされました。皆さんの一日も、平和の砦を神様から築かせてもらえる、そんな一日でありますように。お祈りいたします。

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