04/01/2023

2023.1.4(水) #日々の聖句 #ローズンゲン 聖書のことば

くじによって選ばれた本日の旧約聖書のことば
列王記上19章7節
主の使いがエリヤに触れ、「起きて食べなさい。この道のりは耐え難いほど長いのだから」と言った。
 
旧約聖書に応じて選ばれた本日の新約聖書のことば
ヘブライ人への手紙12章12~13節
萎えた手と衰えた膝をまっすぐにしなさい。また、自分の足のために、まっすぐな道を造りなさい。
『聖書 聖書協会共同訳』より引用・利用

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起きて食べなさい。
列王記上19章では、預言者エリヤに対して主のみ使いがこの言葉を2度語り、エリヤに呼びかけています。この時エリヤは、エルサレムじゅうに広がっていた人々による偶像崇拝の影響で、それに反対する者として目を付けられ、王の命令によって自分の命が狙われていたところでした。追われて逃げて、もうこれ以上こんな目に遭うのはたくさんだ。いっそのこと殺してくれと神に願ったのです。
 
そんな時に、神がみ使いを通して語られた言葉が「起きて食べなさい」でした。パンと水がエリヤの前に準備されていました。それでエリヤは生きることの意味を確認することができました。食べるということが、いかに人間の命を前向きにさせるかということを知らせるエピソードです。
 
教会のメンバーに社会福祉士をされておられる方がいます。多くの女性たちの生活と人権を守る尊い仕事に携わっているわけですが、どう生きたら良いか分からない。これからどうしようと行くあてもなくさまよい歩く女性たちに向き合うなかで、彼女が大切にしている言葉があります。「ご飯食べようか?」と。実は、そういう女性の方と一緒に牧師館で食卓を囲んだことがあります。そうすると、希望を失っていた方は、本当に元気を取り戻し始めます。私はそういう現場に立ち会わせてもらって、食卓というのがいかに大切かということを、心底実感させられたのです。
 
食べたからすべてが解決するわけではありません。食べた後の道のりはまだまだ解決にはいたらない長い道のりかもしれません。しかし、食べることで元気を取り戻したエリヤは、神が指し示される道を、神とともに歩むことができました。神の名によって命の危険すら経験したエリヤは、神の名によって再び人生の幸いが与えられて、それを見い出す人生を歩むことができたのでした。
 
手足に元気が出ない。歩くことすらままならない。私たちが悩み苦しみの渦中にあるならば、立ち止まってうずくまってしまい、もう歩きたくないと思うこともあるでしょう。そういう時には休息はとても大切であることを、私たちはよく知っています。現にエリヤも眠りまくりました。しかし、十分な睡眠を取るとともに、動き出すために食べる、栄養を摂ってエネルギーとすることこそが、前を向いて歩くために欠かせないことを、今日の聖書の言葉は示しています。その栄養を与えてくださるのは、他ならぬ神なのだと。
 
私は、聖書の言葉こそ私たちが生きるために無くてはならない食物であると受け止めたいと思います。聖書の言葉はいろいろな用法があるでしょう。言葉を盾や剣にして人を刺す殺すこともできるでしょう。しかし、そういう用法がある一方で、やはり私が一番大切にしたいこと。それは「人を生かす」ために、神の言葉はあるのだということです。
 
殺すのではなく生かす言葉。神の言葉に今日も養われて、私自身が発する言葉もまた、人を殺す言葉ではなく人を生かす言葉をつむぐ者でありたいと心から願いつつ、一日を過ごしてまいりたいと思います。皆さんの一日も、ともに歩んでくださる神様が、生きる活力と幸いを豊かに与えてくださいますように。お祈りいたします。

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