05/10/2022

2022.10.5(水) #日々の聖句 #ローズンゲン 聖書のことば

くじによって選ばれた本日の旧約聖書のことば
エレミヤ書31章31節
その日が来る――主の仰せ。私はイスラエルの家、およびユダの家と新しい契約を結ぶ。
 
旧約聖書に応じて選ばれた本日の新約聖書のことば
ローマの信徒への手紙9章4~5節より
彼らはイスラエル人です。子としての身分、栄光、契約、律法、礼拝、約束は彼らのものです。先祖たちも彼らのものであり、肉によればキリストも彼らから出られたのです。
『聖書 聖書協会共同訳』より引用・利用

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新しい契約に生きる者として、未来志向を歩むために歴史を振り返ることを大切にしたい。今日のふたつの聖書の言葉を通して、私が思ったことです。
 
現在、私がお仕えしている仙台宮城野教会は、2020年の春に、それまであった旧・仙台愛泉教会と、旧・仙台宮城野教会が合併して誕生した教会です。今3年目の歩みを踏んでいます。と同時に、仙台愛泉教会は1941年に誕生し、宮城野愛泉教会は仙台愛泉教会の開拓教会として、1980年に伝道開始、1989年に教会が誕生しました。さらにさかのぼれば、1906年に誕生した救世軍仙台小隊が、私たちの教会のはじまりです。まさに116年の歴史を経て、現在の教会のかたちがあります。それまでに、これらの教会を通して福音が語られ続け、実に多くの方々が命の救いというものにあずかってきたということになります。
 
そのような歴史と伝統のうえに立って、一昨年新しい教会としての歩みを始めたということに、神はどういう意味というものを与えているのだろうか。牧師として赴任した者として、そんなことを毎日考えながら、祈り、神の御心に聴くことの大切さを実感しているところです。そんなことを踏まえて、今日与えられた聖書の言葉は、まさに「未来志向に生きる」ことに尽きる。そのように思ったのです。
 
神は、イスラエルという集団を歴史のなかで形成されておられました。神がアブラハムをご自分の民として選び、イサク、ヤコブの神となり、民族をつくりあげ、出エジプトの苦難をとおして、民を守り続ける神となられました。それはやがて、イスラエルの地に王国をつくりあげ、国民と国を守り続ける。与えられた国家というものは、まさに神の守りがなければ形成されることはなかった。イスラエルの民は、こうして神に守られながら、自覚しようとせざるとも、歴史を歩んできたと言えるでしょう。
 
しかし、神は新たな道をさらに人々に対して与えられました。イスラエルのみならず、すべての人々が、キリスト(救い主)の恩恵をいただくことができるために、私たちに与えられた方、それがイエスでした。限定された世界に神は風穴をあけられ、ご自分の御心というものを常に未来志向の思いをもって進み行かれる。それを具体的に私たちに示されたのが、救い主イエスだったのです。
 
私たちは、歴史と伝統を大切にすることができます。しかし、そこには必ず意味というものが伴います。ただ機械的に、形式的に歴史と伝統を頑固に守り続けていればすべてが済むという話ではないのです。創業者の思い、開拓者の思い、先人・先輩の遺志を継承する。それも大切かもしれません。しかし、もっと大切なこととは、救いの道というものを常に開き続ける神が私たちとともにおられ、私たちに未来を歩むということの意味というものを、聖書の言葉と聖霊の導きをもって、私たちに日々気づかせてくださるということなのです。
 
私の心はどこを向いているのだろうか。自分のなかにある「変わりたくない心」というものが、神によって指し示されている道を歩むことを拒んではいないだろうか。大義名分を突き付けて正当化しようとはしていないだろうか。そんなことを黙想させられつつ、そういうところから解放されて今日という一日を歩みたい。そのように願わされました。
 
それは教会の歩みのみならず、私たちの生活のひとつひとつにも言えることなのだろう。今日も神の指し示しによって、主にあって未来志向を喜ぶことのできる者となりますように。祈りつつ、皆さんの一日にも主の平安がともに、豊かにありますように。お祈りいたします。

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