2022.6.4 #日々の聖句 #ローズンゲン 聖書のことば

くじによって選ばれた本日の旧約聖書のことば

出エジプト記13章21節

主は彼らの先を歩まれ、昼も夜も歩めるよう、昼は雲の柱によって彼らを導き、夜は火の柱によって彼らを照らされた。

　

旧約聖書に応じて選ばれた本日の新約聖書のことば

ローマの信徒への手紙15章4節

これまでに書かれたことはすべて、私たちを教え導くためのものです。それで私たちは、聖書が与える忍耐と慰めによって、希望を持つことができるのです。

『聖書　聖書協会共同訳』より引用・利用

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先日、ある方から一枚の版画をいただきました。聖書の物語をモティーフに多くの版画を世に送り出した、故・渡辺禎雄氏による『雲の柱』という作品です。

　

真ん中に渦巻き立つ雲の柱の両側にモーセとアロンのふたりがひざまずいて、手を合わせて導きを求めている、そのようなデザインです。牧師館のリビングに飾っていつも眺めていますと「私は何によって生きるべきなのだろうか」ということを、繰り返し黙想させられます。

　

今日の旧約聖書の言葉にある「雲の柱・火の柱」は、エジプトを脱出し約束の地にたどり着くまで流浪の苦難を味わったイスラエルの民が、必要以上に路頭に迷わないために神が授けてくださった導きの柱でした。その柱を見つめつつ歩めば、イスラエルの民はどんな苦しみが伴おうとも、神の導きによって行くべきところに向かうことができました。

　

私たちは今日、そのような雲の柱・火の柱にかわる神の導きというものをいただいています。今日の新約聖書の言葉は、その導きこそ聖書であり、聖書の言葉が私たちに忍耐と慰めの思いを与えるからこそ、私たちは希望を持つことができるのだと私たちに伝えています。

　

聖書の言葉が私たちに忍耐すること、忍耐するなかで感じる多くの苦しみのなかで、私たちを孤独にせず慰め続けてくださること、この慰めがあるからこそ、目の前に、また遠く先に置かれた将来に向かって希望を抱くことができるのだと。そう私たちに語ります。

　

私たちにとって雲の柱・火の柱とは、まさに聖書に記された神の言葉に他なりません。大切なのは、この神の言葉をいかに私たちが神の導きとしての根拠を持ち続けていくかということなのだと、改めて受け取りたいと願わされました。

　

ときに、私は聖書の言葉を自分の都合の良いように解釈し、それを運用してしまう。神の導きとしていただくというよりは、自分自身が好き勝手に歩みたいところを歩むための材料にしていないだろうか。そんなことをいろいろ思わされます。

　

出エジプトのイスラエル人も、そんな歩みを繰り返しながら自業自得の道をたどりました。しかし、にもかかわらず、神はイスラエルの民のために導きの助けを与えられたことを今日も思い起こしつつ、明日への備えの一日として歩みたいと願い、祈りたいと思います。

　

みなさんにとっても、今日という一日が素敵で、豊かなときでありますように。お祈りいたします。