17/08/2023

2023.8.17(木)#日々の聖句 #ローズンゲン 聖書のことば

くじによって選ばれた本日の旧約聖書のことば
士師記8章23節
ギデオンは答えた。「私はあなたがたを支配しない。主があなたがたを支配される。」

旧約聖書に応じて選ばれた本日の新約聖書のことば
マタイによる福音書23章11節
あなたがたのうちでいちばん偉い人は、仕える者になりなさい。
『聖書 聖書協会共同訳』より引用・利用

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皆さん、おはようございます。
今日の聖書の言葉に触れて、私は「支配」という言葉に注目したくなりました。拙著『わたしがカルトに?ゆがんだ支配はすぐそばに』でもかなり触れていますが、カルトとは「ゆがんだ支配構造」であると、私はとらえています。人が人を支配するときに、どうしても支配しようとする側が、支配される側の大切なものまで奪ってしまうという「ゆがみ」が、カルトをつくりあげると私は常日頃から想っています。
 
そんなことを踏まえながら、今日の旧約聖書の言葉に聴くならば、士師(裁き人)ギデオンが「私はあなたがたを支配しない」と、イスラエルの人々に告げておられるのは、大変興味深いことだと思わされたのです。ここで言う支配とは、ギデオンが傍若無人に人を操ろうという意図はないことは、ギデオンの生き方からしてもよく理解できます。しかし、同時にギデオンは、人間が支配の権力を持つときに、ややもすると簡単に民たちをゆがんだ支配構造の渦に巻き込む危険性があることを、十分に悟っていたのではないだろうか。私はそんなことを思いました。
 
だからこそ、ギデオンは、神である主があなたがたを支配すると言われたのだと私は考えます。神による支配は、人々に過不足なく分配されるものが分配され、生きることへの役割が与えられるようなシステムだと、私は信じます。問題なのは、そのような神が抱かれる御心、つまり理想を、私を含めて人間が十分に理解していないということでしょう。だから、神の名を用いて、神が意図しない支配というものを人に押し付けることだって簡単にできてしまう。ギデオンもそのような思いをもって、支配されるのは主であるという言葉を告げたのだと、私は受け止めたいのです。
 
そのことをさらに具体的に、イエスは「仕える」という言葉をもちいて、支配者のあり方を告げています。神は私たちに仕えられた。ゆえに、最愛の御子を私たちに与えてくださった。あの十字架の上で苦しみもだえるほどに、イエスを私たちに与え、私たちに仕えられた。
 
今日も、神が私たちを支配されることの意味を問いつつ、一日を過ごしてまいりたいと思います。どうぞ皆さんの一日に、そのような神がともにおられることの幸いがありますように。お祈りいたします。

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