07/08/2022

2022.8.7 #日々の聖句 #ローズンゲン 聖書のことば

くじによって選ばれた本日の旧約聖書のことば
ダニエル書10章19節より
恐れるな、愛される者よ。あなたは安らいで、強くあれ。強くあれ。
 
旧約聖書に応じて選ばれた本日の新約聖書のことば
ヨハネによる福音書16章20節より
あなたがたの苦しみは喜びに変わる。
『聖書 聖書協会共同訳』より引用・利用
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私が属する日本基督教団では、毎年8月第1主日を「平和聖日」と位置付けています。昨日6日は、広島に原子爆弾が投下されたことを憶え続けるための記念式典が執り行われました。そして、9日には長崎で記念式典が、そして15日には終戦(敗戦)記念日をそれぞれ迎えます。戦争というものが、どれだけの害悪を人間に与えるものなのか。そのことを思い起こしながら、この世の中に神がお望みになられていることを今日の一日も心に刻んで、そのときを過ごしたいとただ願うばかりです。
 
さて、そんなことを踏まえながら本日の聖書の言葉に聴いてまいりたいと思いますが、今日の旧約聖書の言葉にある「安らいで」は、原語であるヘブライ語では「シャローム(שָׁל֥וֹם)」が用いられています。平和とか平安という日本語でも訳することのできる言葉です。まさに「あなたは平和でいなさい」ということです。
 
平和(平安)に逆行するのは「不安」です。今日の聖書の言葉で言えば「恐れ」です。つまり、平和という言葉が安らぎという言葉で表現できるように、平和というものは、私たち一人一人の心から生まれるものであることを、今日の聖書の言葉は明らかにしています。心安ら安らかにあるところにこそ、私の平和が、私たちの平和が、そして世界の平和が生み出されていくのだと。
 
ダニエル書では、神に愛されているという安心感が、平和を生み出すことを示しています。神に守られ、愛されているのだから鬼に金棒、何をしてもいいということではありません。神の名を用いて、神の名による「聖戦」はこうして行われました。しかし、そこに「神の愛」がなければ、その戦いは聖戦などという言葉からは程遠く、単に人間の願望が神の名を都合の良いように利用したに過ぎないのだということを、私たちは自覚する必要があるのだと思います。
 
神は私たちの命を守るために、善人にも悪人にも恵みの雨を降らせ、この世界のために救い主をお与えになられたということを考えれば、あらゆる脅威に対しても神のシャロームで臨むという、私たち一人一人の意識が神によって期待されているのだと、私は今日の聖書の言葉を受け止めていきたいと願わされました。そのような神のシャロームこそが、最終的に喜びへと変えられていくことを心から願いつつ。
 
本日、世界中の教会や集会でおこなわれる主の日の祝祭・礼拝に、そこにあずかる私たち一人ひとりに、神のシャロームがともに、豊かにありますように。お祈りいたします。

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