22/05/2022

2022.5.22 #日々の聖句 #ローズンゲン 聖書のことば

くじによって選ばれた本日の旧約聖書のことば
ゼカリヤ書13章9節より
私は銀を精錬するように精錬し
金を吟味するように吟味する。
彼は私の名を呼び
私は答える。
 
旧約聖書に応じて選ばれた本日の新約聖書のことば
ペトロの手紙一1章6~7節より
それゆえ、あなたがたは大いに喜んでいます。今しばらくの間、さまざまな試練に悩まなければならないかもしれませんが、あなたがたの信仰の試練は、火で精錬されながらも朽ちるほかない金よりはるかに尊いのです。
『聖書 聖書協会共同訳』より引用・利用
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今日の旧約聖書の言葉に「銀を精錬する」という言葉と、「金を吟味する」という言葉が登場します。いわゆる金とか銀という貴金属と呼ばれるものを、精錬し吟味するとはどういうことか。そのあたりから黙想を深めてみたいと思います。
 
まず精錬とは、金属のなかから不純物を取り除くことで、純度の高い金属にする作業のことを指します。そのために火力を用いて、金属をいったん溶かすことによって不純物を取り除くということが行われていたのは、今日の新約聖書の言葉からも明らかです。
 
また吟味とはこの場合、精錬された金属の成分を分析し、判定することを指します。この作業は一般的に「試金(しきん)」と呼ばれる作業ですが、今日の旧約聖書の「吟味」と訳されている言葉が「試す」と訳されたりもしていますので、その金属のなかにどのような成分が含まれているかをよく吟味し、確かめるととらえることができるのだと思います。
 
そして、今日の聖書の言葉は、旧約聖書も新約聖書も、金そして銀という金属を私たち人間にたとえ、精錬し吟味する者としての神の存在を明らかにしています。そして大変興味深いのは、精錬する者に対して、本来言葉を発さない金属が精錬され、吟味されることを願っている。つまり人間が神に自分自身が純度の高い者となることを願っている。そんなイメージすらわいてくる、今日の聖書の言葉であることがわかります。
 
人は神の名を叫ぶと、旧約聖書の言葉は伝えます。神の名、それはインマヌエル(神は私たちとともにおられる)であり、私たちに寄り添い、私たちをご自分の言葉と聖霊の助けをもって育ててくださることを、私たちに与え続けておられる方であることを明らかにし、告白することに他なりません。
 
この告白に、神は必ず答えてくださる。私たち一人一人の心と思い、そして促される日々の営みを、神の御心に沿った者となるべく精錬してくださり、ありようを確かめる、つまり聖霊の力によって識別することができるように、私たちを整えてくださるというのです。
 
そのことを具体的に伝える言葉こそ、今日の新約聖書の言葉であると私は受け止めました。私たちという金属は、世の中の様々な思い悩みによって不純物がいくらでも入り混じることがあります。純度100%の人間になるということはあり得ない話であって、いつもどこかしらで不純な動機を抱えながら、それを心のうちに秘め、ときにはそれが露出してしまう。それが私たち人間の現実なのだと、私は自分のことを振り返っても大いに思わされます。
 
だからこそ、神が私たちを精錬してくださり、吟味してくださる御方なのだという意識を、心からの希望と期待をもって歩んでいくというのは、私たちにとって慰めであり、励みであり喜びへとつながっていくのだと。信仰の試練は辛いことなのですが、それをも喜んで受け入れる者として、今日も歩んでいきたいと願わされました。
 
今日は主の日。ここから一週間が始まることを心から願いつつ、その日々を歩んでまいりたいと思います。皆さんの新しい一週間にも、精錬し吟味をしてくださる方の守りと祝福が豊かにありますことをお祈りいたします。

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